2006年10月27日 21:44
未履修だった生徒に責任はないが、学習指導要領に従った授業を受けた生徒との不公平が生じてはならない」と指摘。「卒業証書を渡すまでに、決められた時間の授業はするべきだ」と、現3年生の卒業に特別の救済措置を取るのは困難との考えを示した。
富山県立高岡南高校のある女子生徒は「受験しか目に入ってなかった。これから70時間(の履修を済ませて卒業資格を得る)なんて、そんな時間があったら受験勉強したい」と怒りをあらわにした。別の女子生徒は「日本史だけじゃだめなんて、全然知らなかった。みんなも知らなかったはず。ただ驚いている」と困惑した表情を見せた。男子生徒は「学校は、もし問題があると気付いていたら、すぐに知らせて欲しかった」と憤った。
◇生徒の学ぶ権利奪った
全国高校進路指導協議会事務局長の東京都立晴海総合高校・千葉吉裕教諭の話 受験対策が、高校の仕事のメーンではない。受験に不要という理由で履修させない教科があったとしたら、生徒の学ぶ権利を奪っていることになる。今や企業が求めているのも、高い偏差値ではなく高い専門性だ。難関大への進学実績を競って今回の問題を起こしたのなら、社会のニーズともずれていることになる。早急に改善してほしい。